2010年03月30日

鍛冶屋

宅野から仁万に抜ける道に高橋鍛冶屋があります。いつも気になっていました。先日暖かい日に戸を開け放して仕事をしておられたので、デリカと散歩の途中でしたが、訪ねてみました。最近は金具類はホームセンターで用が足りるので、鍛冶屋は需要がなくなり見ることが全くありません。それでちょっと興味があったのです。
DSC09912.JPG

この方、高橋さんが中で鉄を打っておられました。気さくな方でいろいろ話してくださいました。聞いているうちに興味深くなり、「一度包丁が一本できるまでを見せてくださいませんか」と訊いたら、了解してもらいましたので、再度訪ねたいと思います。
DSC09913.JPG

先日の法事のときに、80歳になる叔父がこの鍛冶屋を知っていて驚きました。叔父は小さいときに、目が悪くて大田から宅野の井上眼科(この眼科の親戚筋に当たる方がロート製薬の創業者だそうです。宅野はすごい人を輩出してます)に通っていたときに、仁万駅で降りて数キロの道を祖母といっしょに歩いていくときに、峠を越えたところに鍛冶屋があったと話したからです。まさしくその場所なんです。今から、70年くらい前、1930年代の話です。この方はその頃は叔父と同じ子供だったでしょうけど、同じ位置で同じような道具で今も鍛冶屋が存在していることに不思議な感慨を覚えました。
DSC09918.JPG

話を戻すと、このときに、包丁を一本求めたのですが、恐ろしくよく切れる包丁でびっくりしました。いつも使うホームセンターのものとは鋭利さのレベルが違います。ただし、ステンレスではないので、錆には注意しないといけないし、たまには研がないといけませんが、その切れ味は料理を楽しくさせます。でも、あまり切れすぎていつもは使っていません。いままでの切れない包丁の力加減が腕に残っているからです。いいものに慣れないといけません。慣れれば料理がよりいっそう楽しくなるはずです。

余談ですが、ドイツ製の高級な刃物は別にして、ヨーロッパで一般的に買える包丁はすこぶる切れ味が悪くて閉口しました。そう思っていたら、最近日本の包丁をオーストリアのスーパーで見かけるようになりました。もちろん、日本のスーパーで売っているレベルですけど。それでもずっとましです。日本人が料理に興味を持ち、料理人口が多い(勝手な想像ですが、実感として)のは、日本の刃物のお陰もあると思います。同じ作業がスムーズにできるのですから。イタリア人やフランス人を見ていると、切れないのが当たり前と思っているような気がします。そうそう、同じアパートに住んでいたイタリア人学生に「日本のお土産何がいいか」と訊いたら、日本の包丁でした。僕が日本から持参した包丁を共同の炊事場で使っていたのでしょう。
posted by 豆 at 09:44| 島根 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
元若さん、チーナカ豆のご家族のみなさま、ご無沙汰しております。クツマです。お元気なご様子を時々こちらのhpで拝見しています。桜は咲きましたが、なごり雪が降ったりと、寒暖の差が激しいこの時期、つまらぬ風邪など召しませぬようご用心。ところで、私の持っているドイツの包丁もものすごい切れ味なので、油断してると爪や皮膚がそげます。ちなみに、洋包丁と和包丁って刃の様子が違うので、どうやって研ぐのか(和包丁と同じ研ぎ方?)鍛冶屋さんに聞いてみてください…っていうお願いをしたくて書き込んだわけではないですよ!暖かくなったら会いに行きますね〜(寒いの苦手なので)
Posted by クツマです at 2010年03月30日 21:21
アメリカ人も然りです。まな板という物を使わない主婦もたくさんいて、野菜などは既に切り刻んだものが袋入りで売られたりする所です。日本料理は刺身など切ること自体が料理の大切な部分という感じがしますから、ここで日本の料理を教えるのは大変です。

主人と中国を旅した時、やはり自宅で仕事している鍛冶屋さんを見つけその場で中国包丁を譲って頂きました。日本のものと比べると作りがザツでしたから帰ってから主人がきれいに研ぎ直して今では毎日のように使っています。今時はちゃんと研げないような包丁ばかりはびこっていて困ります。

もう一つ、家の台所の『定住者』で昔京都の老舗で求めた菜切り包丁があります。刀鍛冶だった店が作ったものです。その店の450周年記念セールで買いました。その年は丁度アメリカ建国200年とかで大騒ぎしていた年なので、笑ってしまったこと覚えています。
Posted by Akko at 2010年03月31日 03:16
みなさん、いろんな反響ありがとう。コメントもありますが、アクセス数も意外なほど多かったです。ブログ開設後のベストテンに入るかも。存在が危ぶまれる鍛冶屋さん、人気あるなあ。よかったあ。もしかして、需要あるかもしれませんね。次回はこの鍛冶屋さんに断って住所電話番号等々訊いて掲載します。それから、この日の内容とコメントもプリントして、読んでもらいます。きっと喜ばれると思います。

高橋さんがその日に見せてくれた雑誌に日本の鍛冶屋さんの掲載がありました。島根でもほとんど鍛冶屋はなくて、二,三軒でした。だれか継承する人いないかなあ。それと、包丁はホームセンターで買わずに、鍛冶屋で買いましょうね。近場になければ、ここにあります。郵送もしてましたよ。
Posted by 元若 at 2010年03月31日 08:25
3,4年前でしたか、ヤフオクで一山幾らの中古包丁を購入した際、その中にすごく良く切れる包丁がありました。刻印に「宅野」「高橋」と私にとっては殆ど無名。調べていてこのブログに行き着きました。以前からこの高橋鍛冶屋さん(出雲の同名とは異)、気になっていたのですが実は昨日、宅野に伺って参りました。しかし残念ながら、御店主はこの27年1月に亡くなられており、店はたたまれていました。お悔やみ申し上げると共に、ご報告まで。
しかし、良く切れる包丁です。
Posted by 風はどっち? at 2015年10月02日 07:14
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。